【介護ICT・PC術】ソフト導入不要!Windows標準機能だけで事務作業を劇的に時短する方法【講師:ゲンゲン監修】
「記録業務が終わらなくて、今日も残業…」
「もっと便利なソフトを使いたいけど、職場のパソコンはセキュリティが厳しくて何も入れられない…」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、新しいソフトをインストールしなくても、Windowsに入っている「標準機能」を使うだけで、事務作業の時間は劇的に短縮できます。
今回は、タダカヨのICT講師であるゲンゲンさん監修のもと、パソコンが苦手な方でもすぐに使える「魔法の時短テクニック」を3つ+α厳選してご紹介します。今日から定時帰宅を目指して、一緒にPCスキルをアップデートしましょう。
なぜ「Windows標準機能」が介護現場に最強なのか?
多くの介護現場では、個人情報の保護やセキュリティ対策のため、職員が勝手にフリーソフトやアプリを入れることが禁止されています。しかし、Windows標準機能には、現場にとって最強のメリットがあります。
- 安心のセキュリティ:元から入っている機能なので、職場のルールを破る心配がありません。
- どのPCでも使える:自分の専用PCがなくても、共用のPCで同じ操作が可能です。
- 完全無料:追加コストがかからないため、施設長の許可を取る必要もありません。
それでは、ゲンゲンさんがおすすめする具体的な機能を見ていきましょう。
1.コピペの常識が変わる!「クリップボード履歴」
利用者様の名簿を作ったり、基本情報をサマリーに転記したりするとき、画面を行ったり来たりしていませんか?
- 名前をコピー→別の画面に貼り付け
- 住所をコピー→別の画面に貼り付け
- 電話番号をコピー→別の画面に貼り付け…
この「往復作業」をなくすのが、「クリップボード履歴」です。
どんな機能?
通常、コピーできるデータは「1つ」だけですが、この機能を使うと「過去にコピーした複数のデータ」を記憶し、好きなものを選んで貼り付けることができます。さらに、この履歴機能には驚きの特徴があります。
- 最大25個まで記憶:直近でコピーしたものを25個までさかのぼって選べます。
- 画像もコピー可能:文字だけでなく、図や写真などの画像データも履歴に残り、そのまま貼り付けられます。
使い方は簡単!
キーボードの[Windowsキー]+[V]を押します。
(※初回のみ「有効にする」というボタンが表示されるので、クリックしてください)
介護現場での活用シーン
- 利用者様の「氏名」「住所」「要介護度」「家族連絡先」を、元の画面で次々と連続してコピー(Ctrl+C)します。
- 貼り付けたい画面(入力画面)に移動します。
- [Windows]+[V]を押して履歴リストを出し、順番に貼り付けていきます。
ゲンゲンさんのワンポイント
よく使う定型文(例:「特記すべき事項なし」「バイタル安定」など)は、履歴の「ピン留め」機能を使うと、PCを再起動しても消えずに残るので非常に便利です。
2.キーボードを打たずに書く「音声入力」
「パソコンは苦手で、キーボードを打つのに時間がかかる…」
そんな方にこそ試していただきたいのが、Windows標準の「音声入力」です。
どんな機能?
マイクに向かって話した言葉を、AIが自動でテキストに変換してくれる機能です。驚くほど精度が高く、変換ミスも少なくなっています。
使い方は簡単!
入力したい場所をクリックしてカーソルを合わせ、[Windowsキー]+[H]を押します。マイクのアイコンが出たら話し始めてください。
介護現場での活用シーン
- ケース記録・申し送り:
「田中様、昼食は全量摂取されました。特に変わりありません」と話しかけるだけで、あっという間に文字になります。 - 会議のメモ:
手が疲れている時や、頭の中の考えを整理しながら書き出したい時に最適です。
キーボードで1文字ずつ打つよりも、話すスピードの方が圧倒的に速いケースが多々あります。「書く」のではなく「話す」ことで、記録業務の負担を減らしましょう。
3.長い医療用語も一発変換!「単語登録(IME辞書)」
「褥瘡(じょくそう)」や「嚥下(えんげ)」、「特別養護老人ホーム〇〇苑」など、介護現場には変換しにくい言葉や長い名称がたくさんあります。毎回これらを入力するのは大きなストレスです。
これを解決するのが「単語登録」です。
どんな機能?
よく使う言葉を、自分の好きな「短い読み」で呼び出せるようにする機能です。
使い方は簡単!
画面右下の「あ」や「A」と表示されているアイコンを右クリックし、「単語の追加(またはユーザー辞書ツール)」を選びます。
介護現場での活用シーン
| 登録する読み | 登録する単語(表示される文字) | メリット |
| じょ | 褥瘡 | 難しい漢字を探す手間がゼロに。 |
| お | いつも大変お世話になっております。 | 挨拶文を一瞬で入力。 |
| き | 帰宅願望あり、傾聴して対応。 | 頻出フレーズを短縮。 |
| じ | 特別養護老人ホームタダカヨの郷 | 長い施設名も2タッチで完了。 |
ゲンゲンさんのワンポイント:
自分の名前やメールアドレスも登録しておくと便利です。「一度登録すれば一生ラクができる」のが単語登録の魅力ですよ!僕のメールアドレスは「@」で登録しています。複数メールアドレスがある場合は「@@」「@@@」で変えています。
4.【おまけ】知っているとさらに差がつく!5つの「裏技」
「もう少しだけ余裕がある」という方は、この5つも覚えてみてください。さらに事務作業が快適になります。
①意外と日付の入力って多くないですか?
「きょう」と入力して変換するだけで、今日の日付(2026/01/22など)が候補に表示されます。「あした」「きのう」でも同じように変換可能です。
②画面の好きな場所をパッと保存
「切り取り&スケッチ」マニュアル作りや、システムの操作画面を誰かに教えたい時に便利です。
やり方:[Windowsキー]+[Shift]+[S]を同時に押します。
活用シーン:画面の必要な部分だけをマウスで囲んでコピーし、そのままWordやメールに貼り付けられます。
③失敗しても大丈夫!「元に戻す」魔法のボタン
「せっかく書いた文章を間違えて消してしまった!」という時も、焦らなくて大丈夫です。
やり方:[Ctrl]+[Z]を押します。
活用シーン:操作をミスする直前の状態に、一瞬で戻ることができます。
④うっかり閉じてしまっても大丈夫!「ブラウザタブの復元」
「調べものをしていたのに、間違えて画面を閉じてしまった!」という時に。
やり方:[Ctrl]+[Shift]+[T]を押します。
活用シーン:誤って閉じてしまったブラウザのタブを、一瞬で開き直すことができます。
⑤複数の画面をパッと整列!「画面分割」
左側に「参考資料」、右側に「入力画面」を並べて、スムーズに転記作業が行えます。
やり方:動かしたい画面を選択して、[Windows]+[←](または[→])を押します。
小さな「時短」が、心の余裕とケアの質につながる
今回ご紹介した3つ+αの機能は、明日職場のパソコンを開いた瞬間からすぐに使えます。
- [Windows]+[V]でコピペを効率化
- [Windows]+[H]で音声入力
- 単語登録で入力の手間を削減
1回の短縮時間は数秒かもしれません。しかし、毎日何十回、何百回と繰り返す業務においては、その積み重ねが「30分の時短」を生み出します。
事務作業が早く終われば、その分、利用者様の顔を見てゆっくりお話ししたり、同僚とケアについて相談したり、あるいは早く帰って自分の体を休めたりすることができます。
「パソコンに使われる」のではなく、「パソコンを使いこなして、人に向き合う時間を作る」。
それが、私たちタダカヨが目指すICT活用の形です。
まずは一つ、「これならできそう」と思った機能から、ぜひ試してみてくださいね。
監修
ゲンゲン 伊藤 玄哉
Gengen
活動地域:静岡県(呼ばれれば全国どこでも行きます♪)
サービス種別:介護専門コンサルタント
職 種:介護アドバイザー
好きなツール:Google全般、ChatGTP、iOS
保有資格:介護支援専門員、社会福祉主事任用、2024年度 デジタル中核人材養成研修修了、障がい者スポーツインストラクター、そろばん8級 etc


