セキュリティも安心なGoogle Workspaceが無料?!!新登場した Essentials Starterが介護事業所に最適な理由とは  介護ITコンシェルジュ藤田博之氏の”現場で役立つIT活用術”vol.5

介護ITコンシェルジュ
藤田 博之

みなさんこんにちは。
昨年11月から始まったタダで学べるオンラインPCスクール「タダスク」はお陰様で毎回大盛況で、回を重ねるごとに参加人数が増えてきております。日曜朝8時〜の開催にもかかわらず熱心に参加される皆様には驚きと感激この上ない気持ちです。

その「タダスク」の中でもほぼ毎回取り上げているのがGoogle Workspace。大変便利でセキュリティも充実したツールですが、社会福祉法人やNPO法人などの非営利団体以外は、残念ながら有料で利用するしかありません。

しかし、「うちは営利法人なんで無理です」と、肩を落とすのはまだ早いです。

そこで今回は、営利法人向けの新サービス「Essentials Starter」について詳しくご紹介します。

Google Workspace Essentials Starterとは

Essentials Starterは、2022年2月に始まったGoogle Workspaceの新しいサービスプランです。
個人向けで無料で使えるGoogle各種サービスや、有料版Google Workspaceと異なり、Essentials Starterには以下の5つの特徴があります。

① 今使っている仕事専用のメールアドレスでサインアップできる
② Gmailなど一部を除くGoogleWorkspaceの機能が無料で使える
③ ストレージ容量はBusiness Starterの30GBよりも少ない15GB
④ 25ユーザーまでの上限あり
⑤ 利用期間の制限なし

1人15GBの保存容量ですが、他の人が作成した共有アイテムはカウントされないので、介護事業所では、よほどの大きなファイルを管理しない限りしばらく無料で使いづけることができるでしょう。また、ユーザーをチームに招待する機能など、いくつかの管理機能も含まれています。
仕事用のメールアドレスを使えるという意味は組織による管理が行えるということを示唆しており、プライベートのGoogleアカウントを使う必要がないため、組織にとってのシャドーIT対策(注1)にもなります。

私も実際に試してみましたがアカウント開設から組織メンバーの招待は30分程度で完了しました。

セキュアな環境でGoogleを使い始めたい方は、Google Workspace Essentials Starterの申し込みから始めてみましょう。

※注1 シャドーITとは、組織によって管理が行われないITシステムのこと。情報漏洩などの危険性があります。

始め方

準備するもの

★会社のメールアドレス

★Google Chromeなどのウェブブラウザ

下記の URLからお申込みしていただきます。

https://workspace.google.com/intl/ja/essentials/


画面右上の 「アカウントを作成」を押してください。

STEP
1

「​​仕事用の Google アカウントの作成」のところに、あなたの会社で使用しているメールアドレスを入力してみてください。

STEP
2

会社のメールアドレス宛にメッセージが届きますので届いたメールから「メールアドレスの確認」を押してください。

STEP
3

セットアップを開始します。あなたの名前などを入れてください。

STEP
4

パスワードを作成してください。

STEP
5

ダッシュボード画面に移ります。あなたと同じ組織にいるメンバーを招待することができます。

「「test用」にユーザーを追加の部分から」「招待」を押して、チームメンバーの招待をしましょう。

※④「Google Workspaceアカウント名」に登録した名前が反映されます。

STEP
6

ユーザーを招待し、そのユーザーがログインすると現在参加しているメンバーを把握することができます。

STEP
7

より細かい設定を行うためにはGoogle検索の画面右上のアプリ一覧から「管理」で設定することができます。

STEP
8

個人のGoogleアカウントとの違い

フリーで取得できるGoogleアカウント(gmail.com)は、個人で使うことには大きな問題はありませんが、仕事(職場)で利用するにはセキュリティ上の問題があると考えております。
例えば、従業員が退職するときに「あなたが使用していたGoogleアカウントは削除してください」と言えるでしょうか?
またGoogleアカウントはYouTubeなど家族が利用している可能性もあります。
会社で知り得た情報を気づかないうちに家族の目に触れる状態にしてしまっていることはないでしょうか?

今回ご紹介した「Google Workspace Essentials Starter」は、仕事で使用するGoogleとして組織(会社)で管理することができるようになります。

スマホを紛失してしまった
パスワードがわからなくなった
意図せず個人情報を一般公開してしまった

などあらゆるセキュリティ上のリスクを解消するためには、個人用と仕事用を分ける必要があります。

Google Workspaceは本来、有料サービスであるところを無料で、しかも今まで使っていた仕事用のメールアドレスで簡単に利用を始めることができるようになったので興味のある方は是非こちらの記事を参考に始めてみてください。尚、非営利団体には、無料で利用できるプランがあります。詳しくコチラの記事をご覧ください。


藤田 博之

Fujita Hiroyuki

滋賀県大津市の福祉用具貸与事業所 Social Service -ソーシャルサービス- で勤務。
自事業所において9割以上のペーパーレス化を実現。
福祉用具専門相談員として勤務する傍らITコンシェルジュとして介護事業所や地域の医療介護ネットワークのICT化を支援しています。GoogleやiPhone、iPadなどを用いた業務のペーパーレス化、チームワーク向上などを実践しSNS等で発信中。
自らが主催するICT勉強会や多職種連携のICT化等をテーマに多数講演。介護福祉士・介護支援専門員・福祉住環境コーディネーター

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